馬鹿みたいに混みあう新幹線で立ったまま着いた大阪は
非常に、完全に、宿命的に夏だった。
何もしなくてもだらだら背中をつたうのは
静かに澱のように蓄積した日常だったかもしれない。
のたうち、突っ込み、叫ぶ-ハッピーな笑顔で-ソカベバンドは既にパンクも超えテロの域に入っていたし、大声量・グッドハーモニーのアナログフィッシュは何度も会場の音量規制ランプ-なんて無粋だ!-を点していたし、大木兄弟はどちらもキュートでチャーミングな40歳だったし、晴れた夏の夕暮れの『サンキューフォーザミュージック(bonobos)』は最高に心地よかったし、大トリのフラカンは猿回しのように老いも(殆どいない)若きも(たくさんいる)狂ったように踊らせていた。
岩盤浴の店で出されるハーブティーの代わりとしてのビール。
これで、汗と一緒にいろんなものが出る。岩盤浴よりも。
僕なりのデトックスのやり方である。
帰りの新幹線はすいていたが、戻ってきた東京駅は
まだ馬鹿みたいに混んでいた。
殆ど深夜に近い時間だというのに、子供が親の後を追い、
スーツケースをひきずり、老人を轢いていた。
日曜の夜中に、みんなどこに行くというのだろうか?
それがお盆というシステムだということは僕にもわかる
ってなんでこんな文章書いてるかというと
行き帰りの電車でずっと村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』を
読み返していたからで
お風呂は「音泉魂」でございました・・・。
ちゃららん。